プログラミング

プログラミング教育必修化とは?論理的思考とITリテラシーの習得

GOODWORK 2018/12/07
プログラミング教育必修化とは?論理的思考とITリテラシーの習得
FacebookGoogle+TwitterHatena

2020年度から小学校でプログラミングが必修化されます。プログラミングに関し、学校ではどのようなことが行われるのでしょうか?

文部科学省は、小学校で「プログラミング的思考」を身に付けることを狙いとしています。

プログラミング教育のメリットと、家庭でプログラミング教育を取り入れる方法をご紹介します。

プログラミング教育必修化とは?

外国の男の子・女の子がパソコンの前でガッツポーズ
情報化社会の進歩とともに関心が高まっている「プログラミング」が、必修化となって2020年から小学校の授業に組み込まれます。

小学校では、プログラミング教育が学年を問わず実施されることになります。

2020年時点で小学生のお子さんを持つ親御さんには、プログラミング教育の動向が気になるという人もいるのではないでしょうか。

中学校では翌年の2021年から、高校では翌々年の2022年から、学習指導要領にプログラミングが盛り込まれ、順次プログラミング教育が行われます。

小学生から高校まで一貫して学校教育でプログラミング教育に触れることで、情報化社会を支える人材を育成することが目的です。

プログラミング教育必修化の認知度は?

一部の保護者や教育関係者の間で、プログラミング教育必修化に対する関心が高まる一方で、「小学校でプログラミング教育が必修化になるのを知らなかった」という人も多数います。

2018年1月に、GMOメディアが運営する「コエテコ」が、小学生の保護者2,000人を対象に実施したインターネット調査では、「プログラミングに関してなんらかの知識がある」と答えた人の割合は60.2%でした。

一方で、「2020年にプログラミング教育が必修化になる」と認知していた人は49.3%と、プログラミング教育必修化を認知していない結果となりました。

「プログラミングの教科が出来る」は間違い

プログラミングの必修化といっても、「国語」「算数」「理科」「社会」のように、新しく「プログラミング」の教科が作られるわけではありません。

「英語」や「パソコン」の授業のように、月に数回実施されることも計画されていません。

プログラミング教育は、通常の教科に組み込まれて実施されます。

たとえば、算数の授業の「平均値」「多角形」「公倍数」の単元で、プログラミング教材「プログル」を活用して理解を深めながら、プログラミング的思考を同時に身に付けさせます。

また、英語の授業で、教育用プログラミング言語の「Scratch(スクラッチ)」を使って単語を楽しく覚えたり、理科の授業で「microbit(マイクロビット)」のシミュレーターで電気の働きを実験することも可能です。

図工の授業で「VISCUIT(ビスケット)」を使ってデジタルアートを体験するなど、特定のプログラミング言語を教科のように学ぶのではなく、通常授業にプログラミング教育を結びつけることで、プログラミング的思考を育んでいくのです。

プログラミング教育が必修化になる背景

ノートPCのキーボード(日本語)
2013年に内閣が閣議決定した「日本再興戦略」は改訂が重ねられていますが、この中に第4次産業革命への指針が盛り込まれています。

第4次産業革命とは、「ロボット工学」「AI(人工知能)」「IoT及びビッグデータ」など、経済に与える影響が大きい技術革新のことを指します。

特に、AIとIoTが連動することにより、第4次産業革命が飛躍的に進行すると言われていて、子どもたちの将来の労働環境にも大きく影響を及ぼすことでしょう。

不足しているIT人材育成

2016年6月に経済産業省が発表した「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」によると、2010年代後半から2020年にかけて、IT人材の需要が拡大しているにもかかわらず、供給が追い付いていないという事態に陥っています。

第4次産業革命が進む中で、IT人材が不足するのは致命的であり、早急にIT人材を育成する必要に迫られていると言えるでしょう。

イギリスやフィンランド、ハンガリーでは、すでにプログラミング教育が必修化されています。

アメリカや韓国では、選択科目としてプログラミングが学べる他、IT先進国のエストニアやフランス、インドでも必修化はされていませんが、初等学校でプログラミング教育が実施されています。

諸外国に負けないIT人材を育成するためにも、日本でプログラミング教育が必修化になるのは必然的な流れです。

プログラミング的思考を身に付けさせる

2020年に小学校でプログラミング教育が必修化されたら、プログラミング教室のようにコードを学ぶと勘違いしている人も多いでしょう。

文部科学省が小学校においてプログラミング教育を必修化する狙いは、プログラミング的思考を身に付けさせることにあります。

プログラミング的思考とは、論理的に考える力であり、将来プログラマーにならなくても、どのような職業においても役立つ能力です。プログラミング教育によって論理的思考だけではなく、「記号」や「数字」などを用いて、分かりやすく端的に説明する力も含まれます。

東京工業大学名誉教授の赤堀先生の論文によると、プログラム作成とプログラム設計では、共通の考え方が基盤になりつつも異なる思考力が使われている可能性があると論じられています。

プログラミングを行う際に必要な思考は、理科や数学的な考え方と思うかもしれませんが、国語の読解力や社会的な考察が必要な場合もあります。

小学校のプログラミング教育で、クロスカリキュラムでプログラミングを組み込むことで、総合的なプログラミングの力が向上するのです。

家庭におけるプログラミング教育とは

駅ホームを歩く小学児童と母親
小学校でコンピューターに触れる機会が増えることで、プログラミングやインターネットに興味を持つ子どもが増えることでしょう。

プログラミングに強い関心を持ち、「ゲームを作ってみたい」「アプリを作ってみたい」という欲求が生まれるかもしれません。

そんな時は、外部のプログラミング教室の指導者に頼りましょう。近くにプログラミング教室が無い場合や、月謝が高くて習わせるのが難しい場合は、親子でプログラミング教材にチャレンジするのもおすすめです。

プログラミングの知識が乏しい世代の親御さんでも、Scratchやmicrobitなどの教育用のプログラミング言語なら、比較的マスターしやすいです。子どもと一緒に挑戦して、共に達成感を味わうことでコミュニケーションが深まります。

ITリテラシーを向上させる絶好の機会

子どもたちの周りには、小さな頃からスマートフォンやタブレット、パソコンなどのIT機器が溢れています。身近な問題としては、LINEなどSNSの使い方やインターネットの閲覧の仕方があるのではないでしょうか。

小学校のうちはSNSの使用を一切禁止して、インターネットに制限をかけるといった方法もありますが、闇雲に制限をかけるだけでなく、ITリテラシーを家庭でしっかり話し合うことが大切です。

ITリテラシーの知識が無い状態で、SNSやインターネットの閲覧が解禁されれば、トラブルに巻き込まれる可能性が高まります。

教育現場では、まだ情報教育が行き届いていないのが現状です。SNSやインターネットと上手く付き合う方法や、コンピューターの使い方などを家庭でIT教育を始めるには、小学校の時期が適切と言えるでしょう。

無料で学べるプログラミングサイト

プログラミングを本格的に始めたい、でもプログラミング教室に通えないというお子さんにおすすめなのが、無料で学べるプログラミングサイトです。

小学生でいきなりプログラミング言語を学習するのは難しいですが、教育用のプログラミング言語なら、一人でもチュートリアルや動画を見ながら学習を進められます。

小学校低学年でも親がサポートすることでプログラミングサイトで学ぶことが可能です。おすすめはScratchです。

世界150以上の国や地域で導入されていて、40以上の言語に対応しています。コミュニティも発達しているので、世界中の人が作った作品に触れたりリミックスして楽しむことができます。

Scratchにはチュートリアルがありますが、具体的なゲームの作り方を知りたい、もっと深く学習したいという人には、動画でSvratchが学べるProgra!(プログラ)がおすすめです。

プログラミング教育は学校・家庭の連携が必要

ママと手をつなぐ双子の女児
小学校のプログラミング教育の目的は、コンピューター言語を習得することではありません。コンピューターにどのような命令をすれば、意図した処理が行われるのかということを体感することにあります。

ゲームやアプリなどのプログラムを作るには、外部のプログラミング教室や家庭におけるサポートが欠かせません。

2020年に小学生になるお子さんをお持ちの人には、幼児向けプログラミングおもちゃについて書かれた記事がおすすめです。ぜひ併せてご覧ください。

また、遊びながらプログラミング学習ができるサービスについてまとめた記事もありますので、興味を持たれた人はどうぞご一読ください。